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しろまち堂~本館・こちらは新館です~

読んだ本のなかでも、イチ押しおススメの本をご紹介しています。 FC2の『しろまち堂~本館(休館)~』( http://honwagohan.blog19.fc2.com/ )から引っ越してきました。よろしくどうぞ

村田エフェンディ滞土録(梨木香歩・著 角川文庫)

こちらも再読終わりましたのでご紹介します 

村田エフェンディ滞土録 (角川文庫)

梨木 香歩 角川書店 2007-05
売り上げランキング : 40000
by ヨメレバ

過去記事の

 

shiromachido-honkan.hatenablog.com

 と合わせてお読みいただけましたら幸いです。

 

併せて読みたい作品

もやしもん』の著者・石川雅之の「Teşekkür ederim」っていうコミックのあとで読んでもらうとグッとひきたつと思います。

このコミックで描かれた<トルコの艦船エルトゥール号難破事件>のあとで留学が決まったのが本書『~滞土録』の主人公の村田氏という設定です。

(石川さんがこの本をコミカライズしたら…なかなか面白そうな気もする。トルコ人の濃さはバッチリでしょうね)

あとは杉浦日向子作品の『前夜』とか夏目漱石の『虞美人草』の宗近さんなんかとも雰囲気的にリンクするかも。
『前夜』の留学前のそわそわっといた雰囲気をまず味わって、そののちこの『村田~』を読むと味わい深さが増すと思います。


重要な登場人物(?)のオウムがうるさくてヘンなことばっかり言っている件 

原型は『宝島』ですかね、やっぱり。アーサー・ランサムの『ツバメ号~』シリーズでもたしかオウムが出てきたけど、言葉はどうだったかしらん?
拾われたオウムが下宿先に来るところから話が始まりますが、最初のうちはわりと普通に日常の物語です。
国によって、民族によって、もちろん違いはあるのですが、それを落ち着いて眺めているところがやっぱり『家守綺譚』の綿貫さんのお友だちぽくて、いい意味での類友を感じますね。

 

最初のうちは「オカルト?いえいえ、ちゃんと原因がわかりますよ」って感じだったはずなのに、物語がだんだんと不思議な世界に入り込みまして。
このあたり、最初っから高堂さんというありえない存在に出会う『家守~』とは違っていますが、たしか出版されたのはこちらが若干先のはず。異世界への流れがこうやってできているのかもしれませんね。

 

日本のお守りやお札と、海外の宗教のものたちが話し合い共存する流れというのはコミック『雨柳堂~』のシリーズっぽくもあります。
(そうか、波津彬子さんがこの『村田~』を描いてくれたら雰囲気ピッタリなんだわ!
オウムにアヌビスにサラマンダーに、高堂さんや綿貫さんも見られるじゃないですかー♪

あ、波津さん作品についても旧館にカテゴリがありますので、ご興味おありの方は以下のリンクからどうぞ。

http://honwagohan.blog19.fc2.com/blog-category-55.html )

 

ひとり暴走気味に喜んでおりますが
この異国と日本感覚の混ざり具合がとても興味深い作品なので
そこに惹かれてふらふら…という感じで読みすすめておりました。

 

初読の時は順番通りに『村田~』→『家守~』と進んでいたのであまり気にしなかった
綿貫さんとゴローの登場が、『冬虫夏草』から『家守~』の再読でグッと気になって
集中して読みふけったのはいかにもわたし、です。

世界史、それも近代~現代への流れはあまり詳しくもなく、もっとハッキリいうとあまり興味もないのですが、そのあたりに視点を合わせて読むかたは、もっと違う楽しみ方もできることでしょう。
自分の嗜好の偏りで勿体ないことしてるかな、と思ったりもしますが、調べる気がおこらないので、まあ、仕方がないです(笑)。

 

自分にとっては高堂&綿貫&ゴローを堪能するための作品になってしまいましたが
日本ふうエキゾティックも味わえる作品では?と思います。
続くシリーズのプロローグとしても、スピンアウトとしても楽しめる作品です。
興味をひかれましたら、ぜひどうぞお手に取ってみてくださいませ。

 

 

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